2004.1.10
「八潮」醸造元 中井酒造
一日醸造体験


 
インターネットのHPで、酒造体験ができる蔵を探していて、たまたま鳥取県倉吉市の蔵元、
「八潮」醸造元の中井酒造さんに連絡を取り、申し込んだら、快く受け入れていただいた。

前日の夜から夜行列車に乗り、倉吉には夜明け前の朝5時前に到着した。
駅には、社長さんがお迎えに来られていたので、恐縮しながら蔵まで乗せていただいた。
さすがに時間が早いので、誰も起きてないかと思ったが、蔵人さんのひとりが、朝食の用意
をされていた。ありがたいことに、杜氏さんや蔵人と一緒にいただく(しっかり食べた)。

今日はまだそんなに忙しくないらしく、かなりゆったりした時間が過ぎる。
8時になると、蔵内に仕事開始の合図が鳴り響く。さあ、働くぞ!と気合いを入れ直す。

まずは、醪の櫂入れ。撹拌することで空気を入れ替え、ガスを抜き、醗酵を促す大事な作業。
醗酵の進んだ醪は、かなり液状なので簡単にできるが、仕込んだばかりの醪は、蒸米が重く
かなり力のいる作業だ。単純な作業といえども、あなどることはできない。

次に分析。今日は3本のタンクを分析するため、サンプル取り(長い柄杓で醪をすくい取る)。
使った柄杓は、しっかり洗ってもとのところへ片付ける。とにかく、作業よりも片付けの方が
多い。常に清潔にすることが、酒造りの第一歩なのだと実感する。

麹室では、前日から保温されていた麹を製麹機から出し、布をひいたすのこに薄く広げ、乾燥
させる。麹を触れるのは嬉しいが、蔵人達の手際の良さに、ついてゆくのが精一杯の状態。

これから大吟醸の仕込みが始まるとのことで、この日は酒母の移し替えと、麹の種つけをした。
まずは蒸しの終わった米のうち、大吟醸の麹用の蒸米を放冷し、その後麹室へ運んでおく。
杜氏自ら種もやしを振りかけ、皆で蒸米に麹菌がしっかりつくように床揉みをする。
しっかり揉んだら、蒸米を小さくまとめて何枚もの布でしっかり包み、保温する。
一方、それ以外の蒸米は、放冷機で冷やした後、エアシューターで上の仕込みタンクへ直接送る。
この日仲添えのタンクに、蒸米がどんどん入っていくのを、しっかり櫂で撹拌する。

酒母は、数日前から仕込んでいたのを、さらに別の場所の仕込みタンクに移す。これは初めての
経験だった。酒母を小分けにして、手作業で上の階に上げ、別のタンクに移していく。
・・・もしかして、これが「枯らし」というものだったのだろうか・・・。

甑や、蒸しにかかわった道具類を、蔵人達が手際よく洗って片付けていく。私の出る幕がない。
途中、蔵元の常務(社長の弟さん)ともじっくりお話することができた。米作りのこと、蔵の
こだわりのことなどを聞かせていただく。この情熱が、蔵をあげて一体になったら、本当にいい
お酒ができるのだろうなと想像する。

お昼前に作業も一段落して、酒粕の袋詰めを少し手伝う。ほどなく昼となり、昼食をいただく。
午後は、手伝うほどの作業がないとのことで、私は事務所に挨拶をして、蔵を出ることに。
またも社長さんが、車で送って下さるとのこと。お言葉に甘えさせていただいた。

倉吉の中心街にある、高田酒造という蔵まで送っていただき、お土産までいただく。
素人が邪魔しに行っただけのような半日だったが、蔵元さんは本当に良くして下さり、有り難かった。
今年の造りは、これからが正念場とのこと。より良いお酒ができますように・・・。


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